2024年度 第41回全国小・中学生作品コンクール

今年の社会科部門は、世界的に「共生社会」への意識が高まっていることを受けてか、バリアフリーや介護について研究した作品が多かったように感じます。超高齢化社会といわれる日本において、「介護」はだれにとっても身近なものになりつつある一方で、介護職における人手不足は喫緊の課題でもあります。2024年はパリパラリンピックの開催もあり、UDスポーツへの関心も高まりました。だれもが暮らしやすい社会をつくる上で、私たちに与えられた課題はまだまだ山積しています。しかし、そういった課題に早い段階で目を向けられる方々がこれだけたくさんいるということは、とても素晴らしいことだと言えます。
一方で、今年は全体的にインターネットなどで調べられるような内容の研究に終始するものが多く、意欲的に研究・制作に取り組んだことが伝わる作品は、例年に比べると非常に少なかったと言えます。フィールドワークや、インタビューなどを通して得られる情報は貴重です。日常の中で「なぜ?」「どうして?」と思うことをそのまま素通りしてしまうのではなく、わかるまで追求する心を持ち、積極的に外へ出て、研究へと昇華していってほしいと思います。
小さな疑問が連なって、大きな問題を解決する糸口になることも大いにあり得ます。来年は、皆さんのそうした小さな「なぜ?」「どうして?」が大きく花開いた作品に出会えることを期待しています。
※下線のある作品名をクリックすると、作品の内容が見られます。
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優秀賞 |
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えいすけ電鉄~東海編~
愛知県 愛知教育大学附属岡崎小学校 3年
神田 瑛介 |
認知症への思い
山形県 鶴岡市立斎小学校 5年
坂東 志麻 |
伝統を引き継ぐ方々に行ったインタビュー
埼玉県 川越市立川越第一小学校 6年
筋野 有莉 |
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主催:子どもの文化・教育研究所
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