『おいがだも、こさいでいいガァー?』 山形県 鶴岡市立朝暘第三小学校 6年 上野 龍明 |
以前、「好きな鳥は?」という質問に「カラス」と答えたところ、「カラスはやめよう」と言われてしまい、ショックを受けた龍明さん。フンの被害や、古い言い伝えによるイメージから忌避されがちな「カラス」と、「人間」がどうにか共存できる方法はないかと調査を開始します。ただカラスの生態を調べるのではなく、「なぜカラスを嫌う人が多いのか」というマイナス面を徹底的に掘り下げなければ、共存に向けた提案を取りまとめることはできません。自分の好きなものによって被害を受けている人が実際にいるということは、龍明さんにとっても胸の痛む事実だったと思います。そこと真正面から向き合い、結論を導き出している点が高評価につながりました。山形県内35市町村へのアンケートや、鳥害に悩まされる農家の方々へのインタビュー、さらには電信柱につくられた巣を撤去する作業の見学など、その探求心の深さと高い行動力に驚かされます。龍明さんの熱意が、今回の研究に関わった方々に伝わり、改めてカラスについて考える機会ができたことで、カラスに対する印象が変わった人もいるでしょう。カラスと人間が共存できる未来に向けて、更なる挑戦を期待しています。 |
主催:子どもの文化・教育研究所
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