脳梗塞をきっかけに、車イス生活を送っているおばあちゃんと同居することになった陽弥さんは、おばあちゃんの介護を通して、「なぜ車イスはまっすぐ走らないのだろう」という疑問を抱きます。とても素朴な疑問ですが、原因についての研究がとても細やかで、大きな学びへとつながっているのが印象的です。
道路が傾いている理由、横断歩道に少し段差がある理由。それぞれ、車イスで生活する方々にとっては不便さの一因となっています。反対に、「道路が傾いているから雨の日であっても排水がスムーズにできる」、「横断歩道に少し段差があるから視覚障碍を持つ方々は歩道と車道の位置が分かりやすい」など、だれかにとってはそれが便利さにもつながっているということは、ついつい見落としがちな視点だと感じます。
介護するとはどういうことだろう。そんな思いを胸に、リフレッシュ教室に参加したり、実際に介護職に携わっている方々にインタビューをしたり、日記をつけたり、時間をかけて丁寧に研究している様子が高評価につながりました。
超高齢化社会といわれる日本では、昨今、介護におけるさまざまな状況が社会問題となっています。人を介護する、あるいは人に介護されるということは、本当に大変なことです。介護する人にとっても、介護される人にとっても住みやすい社会が実現するよう、陽弥さんの夢も叶うことを願っています。
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