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一般社団法人日本児童文芸家協会理事長賞

希望をくれた一冊の本

大阪府 高槻市立冠中学校 2年 道端 雄翔


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 来年に高校受験を控える雄翔さんは、お母さんから勧められた『受験のシンデレラ』という本を読んで、強い感動を覚えます。余命わずかな塾講師の五十嵐先生と、劣悪な環境下で生きる高校生の真紀が二人三脚で東大合格を目指すというストーリー。
 一見すると、自身に重ねて想像することは難しいかもしれません。雄翔さん自身も、物語の登場人物と自分とは、正反対の環境に身を置いていると考えていました。
 しかし、途中で雄翔さんは学業に思い悩んだりしている面で自分と真紀が似ていることに気付きます。また、文中では自身の切実な生死をさまよった危機的な体験についても触れており、「現場に駆け付け、必死に心臓マッサージをしてくれた母」の存在、そして「2カ月間、寝たきりの入院生活」を通して、「諦めずに、努力することは、いつか自分の人生を変えることになると思うし、人のために尽くすことは、自分の人生を変えると思います。」と雄翔さんの動いた心を丁寧に書き留めているのが印象的です。
 この本が本当に伝えたかったであろうことを、雄翔さんが自然と吸収している様子がうかがえます。自分が本当につらいとき、他の人にやさしくすることはとても難しいことです。それでも、誰かのためにがんばろうと思う心は、とても美しいです。本を通して芽生えた気持ちを、これからも大切にしてほしいと思います。
 将来、雄翔さんの夢が叶うことを強く願っています。
 (課題図書『受験のシンデレラ』和田 秀樹 著 小学館文庫)

フック船長

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主催:子どもの文化・教育研究所

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